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イタリア紀行(41)

前にも書いたが、アレッツォの骨董市は有名で、町のいたるところに露天が出る。こうした風景はヨーロッパを旅すればよく目にすることであろう。ペルージアも土曜の午前中や日曜日に定期的に市が開かれる。ロッカ・パオリーナの裏手や小さな広場には、香水屋、手紙の口を蝋で封じる道具を売る店、地図や町の版画を売る店、蝋燭やプロポリスを売る蜂蜜屋、パニーニを売る食べ物屋などなど・・・。坂道に通じるオーベルダン通りには、衣類を売る店が出ていた。わざわざウンブリアの片田舎の店が市に参加しているらしく、そこで渋い色のセーターを買うと、店のショップカードももらった。ドォーモの裏手のスペースでは、陶器屋が、鉢、水差し、お碗、皿、置物などの品物を教会の階段部分に綺麗に並べて商いをしている。どれも見慣れた光景だけれども、今から考えれば、もっと見物しておけばと思うばかりである・・・掘り出し物を見つけるばかりが市じゃない。

ハロウィンの頃、イタリアで「死者の日」と「諸聖人の日」がある。何か日本のお盆のような感じもするが、古くからあるお祝いの日である。大家さんの友人の日本人が会いに来た時に、カレンダーを見て「毎日が祝日だね」と言っていたことをこの時期になると私に繰り返しはなしをする。そう言えば、カレンダーには、毎日誰か聖人の祝祭日当たっていて、聖人を持つ町では休日になっていたり、祭りがあったりする。ペルージアもサン・ロレンツォの日には町が休日になっていた。

イタリア最大の市は、ここペルージアでこの時期に開かれる。駅周辺のサッカースタジアムや市立体育館の巨大な駐車場 ― 球場が二つ丸々納まるような広大なスパース ― に何百件もの店が出るのである。当然人ごみは半端じゃない。前になかなか進めないことも起きる。大家さんは、スリ対策として、上着の下にカバンを身につけることを私に注意する。家族全員、妊婦さんのように上着が膨らんで、お互いに笑い転げていたことを思い出す。

菓子屋。チョコレート、ヌガーキャラメル、ジェリービーンズ、ジェラート・・・。ポルケッタ屋にピッツァ屋。本屋に地図屋、版画屋。絨毯屋にカーテン屋。骨董屋に家具屋。日常雑貨屋に装身具、衣類を売る店。暖炉に使う道具だけを売る店。などなど、何でもありである。
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店主がマイクでけたたましく、実演販売している。透明のラッパのような道具でレモンの頭を突き刺し、あとはレモンの胴体を優しく揉むと、ラッパの口を下にすれば、レモン汁が勢いよく流れ出る。これに感じ入って、ひとつ300円のこの道具を2つも購入してしまった。後日使ってみたが、5~6回使うと割れてしまって使い物にならなくなった。素材は薄いプラスチックでできている、発想はいいんだけどな~・・・。息子のルーカは母親と相談して、栗を焼くフライパンを安く手に入れた。これは普通のフライパンの底に穴が開いたもので、イタリアの家庭でよく見かけるやつである。その他に、ルーカは革ジャンを売値の半額でゲットしていた。私は全くの素人であった。

帰りに、車の中でパニーニを頬張っていると、サンドロの車が道端で止まったので降りてみると、こんな町外れの一角でも店を開いていて、彼は釘を探し求めたいた。夕闇の中、何故かこういう光景を見てホッとした。何処も同じ秋の夕暮れ・・・。

野人
by yajingayuku | 2009-09-11 01:10 |