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イタリア紀行(11)

ローマ、フィレンツェ以外ではじめて行った町は、オルヴィエートである。この町はトラジメーノ湖の南西に位置し、テーブル状の頂が平らな形の台地に作られている。エアーズ・ロックのように地面から浮かんで見える形は、町の中心まで容易に上れない構造をなしており、そのために駅から直接頂をつなぐケーブルカーが設けられている。上がってきてその頂上部の駅の右隣に有名な井戸とエトルスキの神殿跡がある。左隣には、強固な砦が下界を見下ろして建ってる。

ドゥオーモに着くと、そのファサードの荘厳さに見とれてしまう。教会向かいのムッソリーニも訪れたと言うバールで昼食をとり、先ずは教会の中に入る。バールで購入したチケットでルーカ・シニョレッリの壁画を見る。その迫力に圧倒される。お尻の好きな画家だと思った。このバールの右隣には有名なファイナ博物館がある。主に近郊のエトルスキの考古学遺物を所蔵する博物館である。入り口近くに、オルヴィエートのヴィーナスが私を出迎えてくれた。貴重な女神像である。また丁寧な展示が施されている石棺はことのほか印象に残る遺物であった。

一通り鑑賞し終わると、町を少し散策することにした。先ず今宵の宿をドゥオーモの近くに見つけてから、広場の酒蔵を訪れた。あのペルージアで出合ったワインを探したが見つけられなかった。テーブルで試飲させてもらいながらワインの薀蓄を聴く。相当飲ませてもらってここを出ると、直ぐに路地を彷徨った。ここで、陶器屋を見つけた。それもエトルスキの国民的な陶器、ブッケロ(黒色陶器)専門店である。ブッケロは、丁度、日本の瓦と非常によく似ており、実際店の青年の話によると、日本の瓦会社に行って交流してきたそうである。ゴルゴーンの小さな置物を買ったが、帰国して直ぐに半分に割れてしまった。どうやらやけに脆いようである。

夕食は路地裏の小さなレストランでとることに決めた。この町で有名なものをガイドブックで探していると、「いのしし」という言葉が眼に飛び込んできた。「いのしし」が大好物な私は、メニューの中で、「猪肉のワイン煮込み」を見つけ出しこれを注文した。肉がこれでもかと言うぐらい沢山入った、黒く煮込まれた料理は、こくのある深い味わいでそれでいてくせがなく、美味であった。
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ホテルに帰り、シャワーを浴びて早く就寝した。夜中に、隣部屋から、女のあえぎ声が聞こえてきて、睡眠を妨げられる。そう言えば、イタリアには、ラブホテルなどなかったなぁ~とため息をついた。そうなのである、どうやらイタリア人の若者達はこうした安宿か車の中しか自由がないらしいのである。とんだ一日の終わりになってしまった。

野人
by yajingayuku | 2009-08-09 04:46 |