イタリア紀行(10)

ローマは、京都のように、古都である。当然その地下を調べると、色んなものが出てくる。この2つの都市では、都市整備が難しいと言われているのがよく分かる。古いものに関しては情報に事欠かないのである。

研究上、ペルージアの大学の古典古代図書館にない資料を求める場合、必然的に、ローマまで足を運ばなければならなくなる。というのも、ローマには、世界的に有名な西洋考古学専門の図書館があるからである。「ドイツ考古学研究所付属図書館」、雑誌・研究書も発行しており、世界からこの図書館目指して多くの研究者が集まってくる。ボルゲーゼ公園近くにあり、初回は、テルミニ近くのホテルから歩いて行ってみた。アメリカ大使館の前を通り過ぎて右に折れると直ぐである。向かい側にはバールがあり、近所にはテイクアウト専門のピッツァ屋もある。館の中で入館時間とサインをして階段を上がる。館長のオフィスで入館証を発効してもらう。2階が図書館になっており、静寂に包まれている。

長年、探していた資料が直ぐに閲覧できいるのは一つの感動である。こうなると、ここに住みたいくらいの気持ちになる。持ち出し、コピーは基本的に禁止であるが、コピーに関しては、1回20ページまでは申請して可能な場合がある。その場で資料を精読しなければならないので、かなり疲れる。豊富な雑誌から資料を探すのは一苦労である。フランスの研究機関が第二次大戦中に発刊していた雑誌を見て驚いた。何と、全ページに第三帝国、ナチスの紋章、「ハーケンクロイツ(かぎ十字、スワスーティカ)」のハンコが押されている。ナチスの検閲である。ドイツ国内なのかそれとも占領下のフランスなのか分からないが、明らかに書物に対するナチスの統制があったことを裏付けるものである。意外なところでヨーロッパの歴史を感じることとなった。「インディー・ジョーンズ」を思い出してしまった。

このように古都には重要な研究機関が集中している。欧米各国の研究所が点在している。アメリカ、デンマーク、スエーデン、フランス、ドイツなどの考古学研究機関は特に有名であり、世界をリードしている。今頃は、この図書館を含め多くの研究機関が夏休みに入っていることだろう。この間、バカンスを楽しむもの、発掘に行くもの、様々である。充実のローマ生活。イタリアで学べる幸せを感じながら・・・。

野人
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by yajingayuku | 2009-08-08 05:55 |