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どれだけ旅をしただろうか?

近くのコンビにまで出かけるのも旅だとしたら、法顕や玄奘のように何年もかけてよそに出かけるのも旅だとすれば、いったい旅とは何か?

自分が現時住んでいる場所や環境から離れる、日常から切り離されるというのが、旅かもしれない。

運命のいたずらか、重い腰を持つ身が、大学を卒業して就職した会社では営業マンとして、近畿地方を飛び回った。
看護系出版社という一見手堅そうな会社も積年の人間関係の問題、過剰な販売促進など、行き詰まりを見せていた。時は、バブル。給料は良くても、人使いはいたって厳しい・・・。

和歌山のあの秋の薄ら寒い駅のホームのベンチで一夜を明かすこともあり、Moschino(「モスキーノ」)という薄手のちょっと値のはったスーツのズボンが、奈良の信貴山の坂を上って、でん部と太ももの境目辺りで汗で擦り切れて裂けてしまい、人目を憚りながら歩いたこともある。

こんな旅、あんな旅、旅、旅、旅。

ある作家によれば、釣りとは自分を見つけるために出かけることだという。

一歩、住まいを離れたら、それは自分探しの旅になるのかもしれない。

可愛くなくても、旅をさせよ・・・若きうちに旅をせずば、年老いて語るものなし・・・。

あなたの「旅の虫」は鳴いていませんか?

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合掌。

Bayartai!

野人
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by yajingayuku | 2014-01-24 21:01 | 木陰のランプ

博物館・記念館

下田地域は以外にも博物館や記念館の類が多く点在している。

市内から少しはなれたところでは、稲梓に、「上原近代美術館」と「上原仏教美術館」があり、フランス印象派の絵画や現代彫刻などが展示され、現代の作品から文化財級の仏像なども見られる。

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市内に目を向けると、下田の全体の歴史を見るには、先ず、市場の敷地に近い「ハーバーミュージアム」がいいだろう。縄文時代から現代の下田の基礎を作った交通の発展などなど、資料・史料が大変幅広く提示されている。館の一番奥の空間は、カジキマグロ釣りにささげられた一室で、一見に値する。

開国期の下田と祭りについて知りたければ、「下田開国博物館」だろう。ペリー、プチャーチン、ハリス、吉田松陰、下岡蓮杖、唐人お吉といった下田にゆかりの人々の遺品類や、なまこ壁、キリスト教禁令の立て札、千石船の模型、企画展して「金子みすず」の作品類、などなど、下田にまつわる主だったものが収蔵されている。

黒舟とくれば、了仙寺にある「黒舟美術館」は個性的なテーマを取り扱っている施設であろう。黒船のことだけではなく、オールコックの「大君の都」の初版本があったり、別館の性にまつわる収蔵品など、「おっ」と思わせるものがある。

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了仙寺のように、寺に併設された記念館が幾つかあるのもこの町の特徴である。
長楽寺はプチャーチン関係の記念館があり、玉泉寺にはハリスに関する記念館があり、宝福寺には唐人お吉に関する記念館がある(ここには山内容堂と勝海舟にまつわるコーナーもある)。

史跡・記念碑の類も多く点在する。
「欠乏所」、松陰に関係する史跡、ハリスやペリーにまつわる記念碑や散策路など、見て回るのに事欠かない。

下田には山城もあり、その遺構も存在し、了仙寺には古代の洞窟墓さえ見ることができる。

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開国を記念した公園も存在する。下田公園。記念碑の揮毫は吉田茂のものである。
下岡蓮杖の記念碑の揮毫は渋沢栄一によるものである。

以上は、主だった場所だが、まだまだこうした由緒あるものは探せばあるのであり、到底、短時間の逗留では見切れないものだが、どれだけこの場所が一時期に日本の歴史で重要な町であったかが分かってくる。

下田の春は早い。
どうぞ、散策に来て、一杯やってください・・・。

Bayartai!

野人
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by yajingayuku | 2014-01-19 07:20 | 木陰のランプ

花の港



須崎の半島の突端部に爪木崎というところがある。

今、水仙まつりが開かれていて、水仙が白と黄色の凛とした一輪ではなく、群生化している。
(12月20日~1月31日)
「ナルキッソス」は灯台のある岬の群生地で、思い思いに自己を見つめている。

駅の正面の断崖に似た山は、その容姿から寝姿山と呼ばれているが、季節になるとさまざまな花が咲き乱れる。

ペリーが上陸したポイントのそばには、下田公園があり、ここは、椿とアジサイの群生地である。

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ちょうど今頃は椿が花を開き、アジサイも見ごろには、山の小径も華やかになる。

もう少し後になると、河津桜がようやく春を告げることになる。
このころになると、遠方より観光バスが河津といわず、下田にも観光客が押し寄せることになる。

さらに少し進むと、今度は菜の花と桜の競演が楽しめる。青野川あたりはまた人で一杯になる。

ひっそりとしているが、私が楽しみにしているのは、了仙寺のアメリカン・ジャスミンの花である。ジャスミンを見るのは初めてになる。

寒風が吹きすさぶこの冬の時期に、目立つ花、赤く、南国をも想像させるのは、アロエの花である。
この地では、家の庭先にも植えられている、普通の光景である。新鮮・・・。

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ヤマブキなのか、黄色の人の目を引く山の花が、寒空の下で逞しく咲いていた。

季節の変化を感じつつ、また一杯・・・。

合掌。

Bayartai!

野人
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by yajingayuku | 2014-01-17 04:36 | 木陰のランプ

釣り

サーファー、釣り師。

下田は波乗りでも定評のある地域らしい。
地方からここに移り住む人、シーズンには市外から多く出入りする波乗りたち。

伊豆半島の南を中心に美しい海浜が幾つもある。

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釣り師にとっては格好のポイントらしい。
一年に一度、カジキマグロの釣り大会が催される。
国際的にも有名らしいのだが、カジキがこのあたりを回遊してくるのを狙うのである。

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そんな釣り師、マリンレジャーを愛する人にとって、この湾にはプレジャーボートなどの船舶の係留されている姿もまた、何度も訪れたくなる心境を起こさせるもののようだ。
友人が、こうした船の停泊する桟橋を子供たちと散歩していると、一人の男が、クルーザーのデッキから声をかけてきた。
「何してるの?」
「散歩です」
声の発するその顔は、紛れもなく、矢沢永吉だったとのこと。

メディアで何度となくとりあげられる下田。
多くの人が昔からの観光地、避暑地だと思っていることは確かだ。
ところが、最近では、事情は少し変わってきている。
地元の若手連がいろいろ下田のことを考え始めてきている。
強いては、指導する年上の層も状況変化が出てきているように思われる。

イベントの数が増えていることもそうだし、何より地元の人が下田の町を楽しみ始めているという点であろう。
それは「私の町の再発見」なのかもしれないし、地域外からの刺激かもしれない。
模索の日が続く。「本当にいいところなのだけれども・・・。」腕を組みながら、やおら酒をあおる。こいう夜が続く・・・。

「下田には何かある」。言葉ではなかなか表現できない、訪れないと、住んでみないとわからない何かが・・・。

今日も、一杯。合掌しつつ・・・。

Bayartai!

野人
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by yajingayuku | 2014-01-16 09:03 | 木陰のランプ

伊豆下田

下田

熱海から電車で南下すると、トンネルが多いことに驚かされる。
トンネルとトンネルの間隙に海が見える。
徐々に、開放感のある海辺独特の鮮やかな空気が感じられる。
ワクワクしてくるような、期待感が沸いてくる。

駅に着くと、もう日差しから違っている。
波音は聞こえないが、5分も歩けば、近場の間戸ヶ浜が眼前に広がる。

町のメインストリートは「マイマイ通り」と呼ばれ、あのマシュー・カルブレイス・ペリーが発見したカタツムリから命名されている。

港には、かつて、芸子さんがいた繁華街もあった。
町の、マンホールには黒船の絵が描かれている。こんなところにも往時の欠片を刻印しようと、この町は必死である。

飲食店が多いことに、先ず、気づくはずである。
隠れた名店もある。
喫茶店はなかなか個性的なものが多い。

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海浜まで、山の突端が突き出ている断崖の景勝地も多い。
下田富士は、綺麗な富士のお山の、あの典型的な形をしていて、町のほんの脇に、突如として現れたようにそびえている。この山は、昔、海底火山だった。

この町について話をするとなると、幾らでもネタの原石があるように思えてくる。

「スパー青木」では、イルカの肉が売られている。
そう、ここでは日本では数少ないイルカの肉食が残っている町でもある。
今がシーズンだ。

決して、大きくない中心部。
しかし、そこには人間と自然のにおいがある。

この町を、もっとひとに知ってもらいたい。
「♪下田よいと~こ、いちど~はおいで~」である。

合掌。

Bayartai!

野人
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by yajingayuku | 2014-01-14 21:40 | 木陰のランプ

木陰のランプ

木陰のランプ

初夏の太陽がもれ落ちる楠の大木の木洩れ日。
ロッジのデッキに柔らかく吹き渡る乾いた微風。
ささやかなランプの光の中で、パイプの紫煙がたなびく。

母の郷里の、あの浜田の漁村の朝を包む朝焼けの姿が浮かぶ。
京都の、あの物寂しい深夜2時の雨上がりの路地が広がる。
琵琶湖の、中秋の名月がススキの草むらに照りだす中で散歩する自分がいる。
イタリアの、中世の町並みを包む濃霧の空気が身にしみる光景が脳裏を掠める。
夏の終わりの、カリフォルニアで嗅いだクチナシの香りが漂う。

下田の空が夕日で燃えるハリスの小径を歩く。

空は漆黒となり、ランプの光が輝きを増してゆく。

ここから何が生まれるのか?

何も生まれないのか?

夜が明けるまでまだ時間がある。

さぁ、書き綴ろう、森羅万象。

すべてに感謝しつつ・・・。

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合掌。

Bayartai!

野人
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by yajingayuku | 2014-01-14 07:36 | 木陰のランプ