書けん!!!

人間である、物書きにも癖というものがある。
文章の長短から文章の勢いまで、様々だ。
日々の作業で、どうしても書けないということも起こってくる。
これは癖というよりも物書きの運命みたいなものだ。
筆が止まる、ということが起こるのである。
かつて、開高健が、このような時に釣りの師匠である井伏鱒二さんに相談した。
師匠は、彼に、「あいうえお」、「いろはにほへと」、何でもいいから書きなさい、というようなことを彼に伝えた。
師匠の言わんとするところは最近よく私には分かる。
物書きは自分の行動をやめたいと思う反面、筆を執らないと不安を抱く生き物でもある。
筆に寄りかかって生きるものは、所詮そこからは抜け出せない。
開高は、常日頃から人に書けない書けないともらしていたそうだが、その書けないということをネタに文章を書いたのだから、本人が苦し紛れといえども文章を書くという筋は通っているのである。
こんな柔軟な発想がほしいものである。
今夜は、アパートの近くで、もう直始まるであろう夏祭りのお囃子の音色がよく鳴り響いている。
この何気ない光景と文章を書くという行為が同時に繰り広げられている。
この音色をどう言葉にするか・・・う~ん、これまた書けない。
開高健「かいこうけん」、「かけたかけん」(「書けたか健!!!」)・・・「書けん」!
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「毒蛇は急がない」

Bayartai!

野人
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by yajingayuku | 2014-07-31 20:57 | 木陰のランプ