香り
2014年 02月 07日帰り道、船着場のそばを自転車で走っていると、ふと潮の香りがした。
記憶を探ると、母方の郷里である島根県の港町の強烈な潮の香り、磯の香りが鼻を掠める。
まだ、ここでは夏を経験していないので何とも言えないが、太平洋より、日本海のほうが潮の香りが強烈なように感じる。季節、気候、体調にもよるだろうが、そう感じる。
あくまで個人的な感想である。
話は少し変わるが、花で好きなのは、蓮、薔薇、牡丹、木蓮、クチナシなどである。
これらの中で、クチナシは、私にとってアメリカの濃密な夏の香りである。
ホームステイ先の大家さんが漂わせていたのは、まさしくこのクチナシの香水の香りであった。
それから時間がたち、街中でこの香りに遭遇すると、あたりをきょろきょろするようになった。
香りの出所が分からない。
そんなことが何回かあり、3年前に父が他界した年の夏の終わりに、また街中でこの香りとであった。
マンションの植え込みの中に白い花と香りが結びついた。
クチナシであった。
ここでまた、記憶が更新される。
父とクチナシと・・・。
プルーストのマドレーヌ。私とクチナシ。
合掌。
Bayartai!
野人
by yajingayuku
| 2014-02-07 21:44
| 木陰のランプ